どんなに良い商品でもまったく売れないことがあります。それは、その「良いモノ」のことを人が知らないから。人に届けたいと思ったら、人に知ってもらうためのマーケティングがとても重要なのです。

本サイトの「音楽のはなし」では、音楽をマーケティング的に捉えた見解をご紹介しています。これらの記事を考える上で、私が参考にしている本があります。それは「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」という本です。

最先端のマーケティング手法

グレイトフル・デッドは1960年代にアメリカで生まれたバンドです。オリジナルのヒット曲はほとんどありませんが、ライブでの収益はアメリカ国内でトップクラスという存在でした。ヒッピー・カルチャーの代表のような彼らには「デッドヘッズ」と呼ばれる熱狂的なファンがいて、その絶大な人気は現在でも続いています。バラク・オバマ、ビル・クリントン、アル・ゴア、スティーブ・ジョブズなども「デッドヘッズ」です。グレイトフル・デッドはインターネットが普及するよりもはるか前から、現代に通用する、むしろ現代から見ても最先端といえるマーケティング手法を用いてバンド活動を行っていました。今でも、バンド活動としては、彼らのやり方は異端ともいえます。この本では、そんな彼らのやり方を、マーケティングのプロでありデッドヘッズである著者が紹介しています。デッドヘッズにとって、そしてマーケティング手法を学びたい人にとって、必読の1冊です。非常に勉強になる本ですが、あまり堅苦しさはなく、とても面白い本です。

装丁も素敵

マーケティングを学ぶためにも素晴らしい本なのですが、加えて素晴らしいのが装丁です。私がこの本を知ったのは、マーケティング手法を学ぼうと読んでいた本で紹介されていたからでした。いわゆるビジネス書の中で、何気なく紹介されていたこのタイトルを見て、「グレイトフル・デッドって、どういう意味だろう。恐ろしく素晴らしいということ……?」などと思いながら本屋さんに向かいました。そして、本屋さんで図書検索をすると、音楽コーナーにある、という検索結果が出てきました。どういう意味かも分からないまま、音楽コーナーに足を運んで本を探します。が、なかなか見つけられません。「おかしいなあ、売り切れたのかな」と思いながら、3周目くらいのスクリーニングをしていると、不意に発見しました!なんと、思いっ切り表紙が見えるように面出しされていたにもかかわらず、その瞬間まで全く気付いていませんでした。それは、私の想像していた「マーケティング手法が書いてある本」のイメージと、あまりにもかけ離れていたからでしょう。非常におしゃれな表紙なのです。さらに、中を見てみると、これもまたおしゃれです。ですが、内容を頭に入れるのに邪魔にならないように作られていると思います。実用書で、これだけおしゃれな本に出合ったのは、私は初めてです。見た目からも、読むモチベーションが上がる1冊だと思います。

マーケティングを学びたい人にも、グレイトフル・デッドが気になる人にも、おしゃれな本が気になる人にも、「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」は、ぜひおすすめしたい本です。

「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」
デイヴィッド・ミーアマン・スコット、ブライアン・ハリガン(日経BP社)


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